星をふらつかせる未知の天体は惑星?恒星?
総合研究大学院大学の大学院生を中心とする国際研究チームが、すばる望遠鏡を用いて、太陽より重い「中質量星」に分類される恒星のまわりに次々と伴星を発見しました。
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総合研究大学院大学の大学院生を中心とする国際研究チームが、すばる望遠鏡を用いて、太陽より重い「中質量星」に分類される恒星のまわりに次々と伴星を発見しました。
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台湾中央研究院や国立天文台などのメンバーからなる国際共同研究チームは、すばる望遠鏡に搭載されたカメラ HiCIAO (ハイチャオ) を用いて、星と惑星が活発に成長していると考えられる現場を捉えることに成功しました 。その姿はあたかも、夢中に食べる人間の赤ちゃんが「ごはん」を食べ散らかしているかのようです。この新しい成果は、星と惑星系の誕生の謎を解く上で重要な手がかりになります。
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国立天文台を中心とする SEEDS プロジェクト (注1) 国際共同研究チームは、すばる望遠鏡を使った観測により、「うみへび座 TW 星」という若い星の周りにある原始惑星系円盤を、これまでで最も詳細に写し出すことに成功しました。観測の結果、この星の原始惑星系円盤において、半径約 20 天文単位 (太陽から天王星までの距離に相当、注2) の位置に、リング状のギャップ構造を発見しました (図1右)。ハッブル宇宙望遠鏡が過去に、半径 80 天文単位の位置にリングギャップ構造を報告していますが、今回の発見によって、はるか内側にも同様の構造が存在していることが明らかになりました。惑星に関する別の兆候も考慮すると、この天体では我々の太陽系のように複数の惑星が誕生しつつあり、太陽系の誕生の姿を映し出しているものと考えられます。
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台湾中央研究院や国立天文台の研究者を中心とする研究チームは、すばる望遠鏡に搭載された世界最高性能の惑星・円盤探査用赤外線カメラを用いて、おうし座 RY 星と呼ばれる若い星の原始惑星系円盤を観測し、円盤の立体構造の存在を示す赤外線分布の検出に成功しました。従来考えられていた単純な円盤構造では説明できない可能性があるため、研究チームは、観測結果と数値シミュレーションの結果との詳細な比較を行いました。
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東京工業大学・東京大学・国立天文台を中心とする研究チームは、地球から約 60 光年離れた太陽型の恒星 (GJ 504) を周回する惑星 GJ 504 b を、世界で初めて直接撮像法で検出することに成功しました。この惑星は、惑星の明るさから質量を推定する際に生じる不定性が小さく、質量推定の信頼度が極めて高いものです。これまで直接撮像された惑星と比較して、最も暗くかつ最も温度が低いことが分かっており、「第二の木星」の直接撮像にこれまでで最も近づいたと言えます。
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総合研究大学院大学などの研究チームは、さそり座 J1604 星と呼ばれる若い星の周囲にある原始惑星系円盤に、惑星が作る「穴」、そして穴をまたいで内部に伸びる「腕」構造を、すばる望遠鏡で直接撮像することに成功しました。惑星がどこでどのように生まれるのかという太陽系誕生の謎を解明する上で、重要な手がかりとなりそうです。
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国際研究チームは、すばる望遠鏡を用いた観測から、「おうし座 UX A 星」という恒星をとりまく原始惑星系円盤の姿を直接捉えました。また円盤中に、単純な球形ではない、比較的大きな塵粒子が含まれていることも明らかになりました。この塵粒子は衝突合体による惑星への成長過程にあると考えられ、惑星系の生い立ちを探る上で重要な観測結果となりそうです。
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国立天文台を中心とする国際研究チームが 近赤外線の直接撮像観測から、アンドロメダ座カッパ星を回る巨大なガス惑星を発見しました。この惑星は、木星の 13 倍もの質量を持ち、太陽系の海王星の軌道より少し遠い軌道を周っています。主星 (恒星) の質量は太陽の 2.5 倍と重く、今までに撮像された太陽系外惑星の中では主星の質量が最も重いものです。
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国立天文台などの研究者から成る国際研究チームは、すばる望遠鏡と世界最高性能の惑星・円盤探査カメラ HiCIAO を用いた観測により、PDS 70 星と呼ばれる若い太陽に似た軽い恒星 (年齢約 1000 万年) の原始惑星系円盤に、過去最大級のすきまが存在していることを初めてつきとめました。
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工学院大学の研究者を中心とする研究チームは、すばる望遠鏡を用いた観測から、SAO 206462 と呼ばれる若い星の原始惑星系円盤に小さな渦巻き状の構造を発見しました。研究チームは、この構造を「密度波理論」を用いて解析し、原始惑星系円盤の物理状態の「測定」を行いました。円盤構造の詳細な観測と円盤における力学の理論とを組み合わせた本研究は、惑星誕生の謎に迫るための新しい糸口を開いたと言えます。
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HD169142という若い恒星 を取りまく円盤中に、惑星の存在を強く示唆する兆候を見出した観測結果を報告します。
波長 1.6 μm の赤外線において、恒星から 29 AU 以遠で有効な偏光強度画像が得られました。円盤が存在することは示唆されていましたが、画像としては、かつてない鮮明さで恒星近傍の円盤を捉えたものです。この中に、半径 51 - 87 AU の範囲で「溝状」に偏光強度が暗くなっている領域の存在が、今回初めて確認されました。また、溝の内縁と外縁に相当する場所がリング状に明るくなっていることも明らかになりました。
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すばる望遠鏡に搭載された惑星探査用カメラ HiCIAO (ハイチャオ) が、HR 4796 A という若い恒星のまわりにある塵 (ちり) のリングの撮影に成功しました。さらに、中心星からリング内側までの距離が左右でずれていることが、今回の画像から精密に測定されました。この恒星のまわりに未発見の惑星が存在し、塵のリングに重力的影響を与えた結果としてずれが生じた可能性があります。
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国立天文台などの研究者たちからなる国際研究チームが、すばる望遠鏡と最新の開発装置を用いて、AB Aur (ぎょしゃ座 AB 星) と呼ばれる年齢約 100 万年の若い星の観測を行いました。そして、惑星が生まれる現場である原始惑星系円盤に対し、現在、世界でもっとも詳細に、かつ、もっとも中心星に近い領域の構造を解明しました。
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国立天文台、ドイツ・マックスプランク研究所などの研究者からなる研究チームが、すばる望遠鏡に搭載された新コロナグラフ撮像装置HiCIAOを用いて、太陽型星を周回する惑星候補天体を直接撮像により発見しました。発見されたのは木星質量の約10倍と推定される2つの惑星候補天体で、主星からの距離は、太陽系でいうと海王星と天王星の距離に相当します。
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