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灼熱の海王星型惑星 K2-105b を発見

東京大学助教の成田憲保らの参加するアストロバイオロジーセンター、国立天文台などの国際研究チームは、NASAが打ち上げたケプラー衛星の観測データと、国立天文台ハワイ観測所のすばる望遠鏡および岡山天体物理観測所の188cm望遠鏡による地上連携観測から、およそ700光年先にある太陽のような恒星のまわりに、公転周期がたった8.3日ほどしかない灼熱の海王星型惑星(ホットネプチューン)の存在を発見しました。
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生命がいるかもしれない惑星の”影”の観測に成功

国立天文台、東京大学、アストロバイオロジーセンターを中心とする研究グループは、国立天文台・岡山天体物理観測所の188cm望遠鏡と最新の観測装置MuSCAT(マスカット)を利用して、生命がいるかもしれない太陽系外惑星「K2-3d」のトランジット現象(惑星が主星の手前を通過する現象、言わば惑星の”影”)を地上の望遠鏡で初めて捉える事に成功しました。地球に近い大きさと温度環境をもつこの惑星では、次世代の大型望遠鏡(TMTなど)を利用してトランジット現象を精密に観測することで、将来的に、惑星の大気中に生命由来の分子(酸素など)を探ることが出来ると期待されています。しかし、これまでの宇宙望遠鏡による観測だけでは、惑星の軌道周期が精度良く求まらず、将来起こるトランジットの時刻を正確に予測することが出来ませんでした。研究チームは今回の観測により、惑星の軌道周期を誤差約18秒という高い精度で測定し、将来のトランジットの予測時刻の精度を大幅に高めることに成功しました。これにより、次世代の大型望遠鏡を用いてこの惑星の大気を調査出来る見通しが高まりました。今回の研究成果により、将来の地球外生命探索に繋がる重要な足がかりが得られたと言えます。 この研究成果は米国天文学専門誌「アストロノミカル・ジャーナル」に2016年11月21日付で掲載されました。 タイトル: Ground-based Transit Observation of the Habitable-zone Super-Earth K2-3d 著者: 福井暁彦(国立天文台)、John Livingston(東京大学)、成田憲保(東京大学/アストロバイオロジーセンター)、平野照幸(東京工業大学)、鬼塚昌宏(総合研究大学院大学)、笠嗣瑠(総合研究大学院大学)、日下部展彦(アストロバイオロジーセンター) 論文へのリンク: AJ版:http://iopscience.iop.org/article/10.3847/0004-6256/152/6/171 arXiv(プレプリント)版:https://arxiv.org/abs/1610.01333
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