太陽系外惑星探査
惑星形成・進化
系外惑星の大気分光
惑星内部の高圧実験
高精度 RV 観測 (視線速度測定)
恒星の周りに惑星が存在すると、惑星との重力相互作用により、恒星自身はわずかに揺れ動く。この恒星の揺れ動きを光のドップラー効果(観測者に近づく時、光の波長は青側にシフトし、遠ざかる時は赤側にシフトする)として観測することで、太陽系外惑星の存在を間接的に検出
(右図) HD 67087の視線速度の周期的変動
(Harakawa, Sato, Omiya, Fischer, Hori et al. ApJ, 2016)
直接撮像 (SEEDS プロジェクト)
補償光学(大気擾乱による波面の歪みを補正し、星像の乱れを軽減)とコロナグラフ(中心星をマスクで覆い隠す)により、中心星から遠く離れた場所に存在する惑星からの熱放射を観測し、惑星の存在を直接検出
(右図) HiCIAO+コロナグラフ撮像による GJ 504bの直接撮像
(Kuzuhara, Tamura, Kudo, Janson, Kandori, Brandt, Thalmann, Spiegel, Biller, Carson, Hori et al. ApJ, 2013)
太陽系を含む、明らかになってきた多種多様な太陽系外惑星の誕生そして進化に対する理論的研究
天体同士の衝突現象
惑星形成の最終段階に起きる天体同士の巨大衝突の3次元流体計算のシミュレーション
(Liu, Hori Lin, & Asphaug, ApJ, 2015)
惑星の大気散逸
中心星からのX線/極紫外線照射による惑星の大気散逸過程の1次元数値計算
(Kurosaki, Ikoma, & Hori, A&A, 2014)
惑星の大気獲得
原始惑星系円盤ガスの降着を介した大気獲得
微惑星から惑星へ
大規模N体計算を用いた惑星集積過程の解明
(Ikoma & Hori, ApJ, 2012)
(Iwasa, Oshino, Hori, & Fujii, PASJ, 2017)
太陽系外惑星の特徴付け
岡山天体物理観測所の 188cm 反射望遠鏡、米国のハワイ島 マウナ・ケア山頂にある口径 8.2mのすばる望遠鏡を利用した太陽系外惑星の特徴付け
(c) NAOJ
MuSCATによる K2-19bのトランジット観測
(Narita, Hirano, Fukui, Hori et al. ApJ, 2015)
188cm 反射望遠鏡
すばる望遠鏡
トランジット観測
恒星前面を惑星が通過する(トランジット)時に起こる明るさの減光および惑星大気の透過光を様々な波長で測光観測することで、惑星の物理量(半径や公転周期)や大気組成を制約
GJ 1214bの多波長観測と大気モデル
(Narita, Fukui, Ikoma, Hori et al. ApJ, 2013)
超高圧・高温下の物性
惑星内部は超高圧・高温環境にある。地上と大きく異なる物質(ガス惑星では水素・ヘリウム、氷惑星では水・メタン・アンモニア・二酸化炭素、地球型惑星では鉄およびシリケイト)の振る舞い、すなわち状態方程式(EoS)は惑星の内部構造および熱進化の理解に欠かせない。
(c) National Ignition Facility
惑星内部を模擬した高圧実験
レーザー誘起衝撃波によって、物質を超高圧・高温状態まで圧縮および加熱する。圧縮状態にある物質の密度および圧力、温度計測し、状態方程式を決定
(下図) 大阪大学レーザーエネルギー学研究所の激光レーザーを用いて液体水素を55GPaまで圧縮した実験結果
液体水素の数10Gpa下での P - T 関係
(c) NASA
(Sano, Ozaki, Sakaiya, Shigemori, Ikoma, Kimura, Miyanishi, Endo, Shiroshita, Takahashi, Jitsui, Hori et al. Phys. Rev. B., 2010)
自然科学研究機構 アストロバイオロジーセンター
国立天文台 ハワイ観測所(併任)
堀 安範(特任助教)
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東京都三鷹市大沢 2 - 21 - 1 ALMA棟208号室
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